千葉成田ミイラ事件①の再審支援の会

 
【起】日本の3大カルトに、なぜ「神世界」が入らずにSPGFが入っているのか?

 紀藤弁護士は、6月13日、0時28分よりテレビ東京で放送された『~裏ネタワイド~DEEPナイト』の番組内、「癒しを求めに来た客を勧誘し多額の現金をだまし取った「神世界」の卑劣な手口~裏ネタワイド【被害総額180億円以上「神世界事件」の全貌】」において、「神世界」について、宗教団体でありながら、有限会社の形態をとる悪質な詐欺団体で、被害者延べ約1万人、被害総額約180億円だと指摘し、ナレーションでは、首謀者は、詐欺罪で懲役6年4ヵ月の実刑(原文ママ、正しくは4年6ヵ月)だと述べた。(番組反訳書

 「神世界」の最高責任者は、組織的犯罪処罰法(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律)違反被告事件で懲役4年6ヵ月の実刑判決が確定している(最高裁第1小法廷、2013年6月4日決定)。

 この組織的犯罪処罰法は、団体の活動としてその構成員が罪を犯した場合に、通常の刑よりも重く罰することや、犯罪によって得られた収益や犯罪を犯すための資金などを没収することができることを定めている。平成11年に制定された背景には、平成7年に発生した地下鉄サリン事件や、組織的な霊感商法、詐欺団体等の組織ぐるみの犯罪が増加していたことが挙げられる。

 SPGF及びライフスペースの構成員又は最高責任者が、これまでに組織的犯罪処罰法で罰せられた事実はなく、資金など没収された事実もない。

 しかしながら、紀藤弁護士は、2012年に発刊の著書『マインド・コントロール』151頁において、「私が、「カルト」とも評価してよいだろうと思う宗教ないし宗教的集団は、オウム真理教、統一教会、SPGF(シャクティパットグル・ファウンデーション、旧ライフスペース)です。 この3つは、まさに犯罪や反社会的行為という実態をともなっています(した)から、その事実に基づいてカルトと評価してよいと考えます。」(以下、当該記載という)と、3つの特定の団体に限って、名指しで「カルト」だと記載した。膨大な被害者、被害額を出し、組織的詐欺で立件された「神世界」が入っておらず、SPGFが入っている。

 2009年5月、被害者らが、「神世界」に対する損害賠償請求を求めて、東京地方裁判所に提訴しているが、その被害対策弁護団は、紀藤弁護士が団長となり、リンク総合法律事務所が担当している。

 当該記載は、2012年6月に発刊された書籍である。なぜ、誰よりも「神世界」に詳しい、カルトに詳しい、SPGF・ライススペースに詳しい紀藤弁護士が、当該記載に、SPGFを入れて、「神世界」を入れないのか。その理由が全くわからないのである。

 紀藤弁護士は、「神世界」が出した被害が、SPGFより少なかったということを釈明できなければ、当該記載には、SPGFに対する名誉毀損の故意があると推認せざるを得ない。

 
【承】第二東京弁護士会の懲戒請求の議決は「ありえない温情処分」

 SPGFが当該記載について、民事訴訟を提起し、紀藤弁護士に、何故、SPGFがオウム真理教と並んでカルトだといえるのか、その真実性・真実相当性の釈明を求めても、裁判が開始されて約18か月が経過した今なお、何ら確たる資料、客観的根拠による釈明が出されていない。

 そして、2013年4月11日に、第二東京弁護士会へ当該記載が弁護士倫理に反する非行だとして、釣部が申し立てた懲戒請求について、第二東京弁護士会は、前後の文脈から「カルト」の意味を検討することなく、単に「そもそも「カルト」という言葉は多義的」だとして、紀藤弁護士を懲戒しない、との議決(以下、二弁議決という)を出している。

 仮に、紀藤弁護士が、二弁議決を根拠に、「弁護士会が問題ないと判断したのだから、SPGFがオウム真理教と並ぶカルトの根拠を釈明する必要はない。」と主張したとしても、それは理由にならない。なぜなら、二弁議決は、本件訴訟には全く関係がないからである。二弁議決は、当該記載の「カルト」が一般読者にどのような印象を与えるかを検討しておらず、さらに名誉毀損の違法性の可否を判断する際に検討しなければならない、摘示した事実の真実性、真実相当性についても全く判断を示しておらず、明らかに瑕疵ある議決といえる。

 紀藤弁護士は、2014年6月14日、自身のツイッターで、「あり得ない温情処分。どころか公開の裁判を避け真実を隠そうという意図があるというほかない。裁判で国民の前に犯罪の経緯を明らかにし、罪の重さをきちんと量定すべき事案>情調書改ざん元警部を起訴猶予 鹿児島地検 #西日本新聞 http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kagoshima/article/94831 …」と鹿児島地検の元鹿児島県警警部の調書改ざんの起訴猶予処分を批判しているが、身内に甘いのは、捜査当局(検察、警察)だけの話ではない。弁護士と弁護士会も同様である。正に二弁議決こそが、「あり得ない温情処分。どころか公開の裁判を避け真実を隠そうという意図があるというほかない」というべき身内に甘い議決であり、真実性・真実相当性は、裁判で明らかにされるべきである。

 
【転】千葉成田ミイラ事件は、SPGFの組織的犯罪とはなっていない

 高橋弘二は、民間治療家として、1993年2月から1999年11月までの約7年間に、有料無料を問わず、延べ数万人の治療実績があり、治療の全てはセミナーの形で公開して行われていた。セミナーの参加料は、サポートセミナーが500万円、ハートセミナーが200万円、コミュニケーションセミナーが100万円、3つのセミナーを同時に行う3Sセミナーが800万円であった(詳細は書籍『千葉成田ミイラ事件①』327頁ないし328頁に記載)。

 千葉成田ミイラ事件の被害者とされた小林晨一さん(以下、晨一さん)は、家族が3Sセミナー代800万円を振り込んでおり、セミナー受講者の一人に過ぎない。

 ではなぜ、晨一さんが被害者とされた千葉成田ミイラ事件が起きたにもかかわらず、組織的犯罪処罰法違反は摘要されなかったのか。晨一さんの件が、「神世界」のように、多額の現金を詐取する、巧妙かつ悪質な組織的犯行の一環として行われたものだと、判断されなかったのはなぜなのか。ましてや、控訴審では、高橋の金銭奪取目的は否定され、減刑までされている。

 つまり、千葉成田ミイラ事件が起き、関連施設が一斉捜索され、数多くの関係者が事情聴取に呼ばれたものの、組織的詐欺の事実等、組織的犯罪を裏付ける事実は、何ら認められなかったのである。現に、損害賠償等の訴えや、詐欺罪等の刑事告訴を受けたことはなく、高橋の殺人罪有罪が確定した後も同様である。千葉成田ミイラ事件が、SPGFやライフスペースが組織的に関与した事件とされていないことは、判決文からも明らかである。

 紀藤弁護士は、「例えばライフスペースが主催するセミナーの中には、受講金額が500万円という高額なものが存在し」というが、前述の通り、「神世界」の祈願料500万円とは、その手段・目的が全く違うのである。

 よって、千葉成田ミイラ事件は、SPGFをオウム真理教と並ぶ「カルト」だといえる根拠にはなりえない。

 以上述べてきた通り、「神世界」が当該記載に入っておらず、SPGFが入っているのは、あまりにも不自然である。

 紀藤弁護士は、少なくとも「神世界」より、SPGFが多大な被害を出していることを具体的に示すべきである。それができなければ、根拠もなく、SPGFをオウム真理教と並べて「カルト」だと記述したといえ、名誉毀損の故意が存在するといえる。

 
【結】「神世界」とSPGFを比較すれば、SPGFが破壊的カルトでないことは明白

 前記番組に基づく「神世界」の実態と比較し、下記の点について、紀藤弁護士が釈明できなければ、当該記載に真実性・真実相当性が存在しないことになる。

 
1.SPGF及び有限会社ライフスペース(以下、ライフスペースという)は、「神世界」よりも多くの被害者、被害額を出しているのか?

 SPGF及びライフスペースがこれまでに出した、延べ被害者数及び被害総額を具体的に示せ。

 
2.「神世界」事件のように、SPGF及びライフスペースの被害対策弁護団は存在するのか?

 存在するのであれば、被害対策弁護団がこれまでに提起した損害賠償請求事件を具体的に示せ。

 
3.「神世界」はヒーリングサロンを装い活動し、勧誘マニュアルが存在する。

 紀藤弁護士は、以前、千葉成田ミイラ事件①の再審支援の会が主催する(チラシに明記)「シンポジウムとライブの夕べ」について、「目的を隠して、対外的に事情を知らない市民をおびき寄せる「手段」として利用される虚偽の仮装に過ぎない」、すなわち、勧誘が目的で再審支援は仮装だとする旨を主張したが、その根拠を具体的に示せ。また、具体的な勧誘の手法、事例及び勧誘された人数等を回答せよ。

 
4.紀藤弁護士が団長である神世界被害対策弁護団のホームページによれば、「神世界は、自身を宗教ではないなどと頑なに説明していますが、神世界の前身である千手観音教会の会則には、宗教団体であることが明言されています。」とあり、「神世界」は宗教団体でありながら、有限会社としての形態をとっている。

 紀藤弁護士は、SPGF及びライフスペースを、宗教団体あるいは宗教的団体だというが、そういえる会則等の具体的な根拠を示せ。

 
5.「神世界」は、悪質な詐欺団体であり、被害者延べ約1万人、被害総額約180億円、祈願料が500万円、多い人は1,700万円くらい払っている。

 SPGF及びライフスペースから、お金を騙し取られたと被害を訴えてきた者が、これまでにいたのか? 具体的な件数、人数、金額、訴訟の数及び内容を示せ。

 
6.「神世界」の被害者はマインド・コントロールされ、途中で止めるのが難しく、依存心を高める手法をとる。

 SPGF及びライフスペースがマインド・コントロールをした事実はあるのか?

 あれば、具体的な手法、事例、被害者の数を示せ。

 
7.「神世界」は手かざしだけの治療と称するもの行う。

 高橋弘二の治療を受けて、治らなかったので金を返せと、被害を訴えて来た者がこれまでにいたのか? 具体的な人数と金額、訴訟の数と内容を示せ。

 
8.紀藤弁護士は、前記テレビ番組で「神世界」について、残党が今でも残っており、弁護団は被害者窓口を今でも設けて、そこへ請求していくと述べている。

 紀藤弁護士は、2012年3月22日に、フェイスブック及びツイッターで、原告SPGFについて「ミイラ化遺体事件、いずれも残党が活発化」と記載したが、被害者窓口あるいは被害者の会が、2012年に存在していたのか。存在していたのであれば、その根拠を示せ。

 
9.なぜ、当該記載に「神世界」が入っておらず、SPGFが入っているのか?

 オウム真理教、統一教会、神世界と比較しながら、SPGFが当該記載に入っている根拠を具体的に示せ。

 以上の点について、真摯な回答がなければ、紀藤弁護士は、甚大な被害者を出し、組織的犯罪をした「神世界」を当該記載に入れず、あえてSPGFをオウム真理教と並べて「カルト」だと記載したのではないかと推測できる。そうであれば、SPGFに向けられた悪意があると言わざるを得ない。

以上